終活とは
終活とは「人生の終わりに向けて、元気なうちに、自分が死ぬまでのことや自分が死んだ後のことを具体的に考え、希望を伝え、準備すること」
「自分が死ぬまでのこと」
1.今までを振り返りながらこれからの生き方を考える。
「これまでの自分」「今の自分」「これからの自分」過去・現在・未来の視点で自分のことを知ることで本当の自分が見えてきて、新しい行動を起こすきっかけにもなります。
2.医療の希望
あなたは自分の終末期をどのように過ごしたいですか?延命治療を望むか拒否するか。
高い医療費をかけた死なせないための延命が患者自身にとって幸せなことなのか、患者の尊厳が守られるのか。
「尊厳死宣言書」を作ってご家族だけでなく医療関係者に知らせることもできます。
3.介護の希望
老後は誰にどのような形でお世話になっているでしょうか。
「子供たちに迷惑はかけたくない。ボケたら施設に入る」「子供に面倒見てほしい。ずっと家にいたい」希望は様々だと思いますが、今の介護保険制度のサービスを受けるには様々な手続きが必要ですし、認知症等で判断力が低下すると、制度を理解し希望を叶えることは大変むつかしくなります。
4.お金やモノの整理
財産の種類ごとに何がどこにいくらあるかを書き出して把握しましょう。不動産の場合には名義が親や祖父母になっている場合はまずその名義変更を先にする必要があります。預貯金は取引銀行がどこかわかるようにし、半年に一度は残高を確認しておきます。
5.遺言書・家族へのメッセージの作成
遺言は、遺言者が生前に家族や第三者にどのように財産を分けるかというような財産分与の方法を具体的に指定するものです。「誰に」「何を」「どれだけ」相続させたいかを考えます。
「自分が死んでからのこと」
1.お葬式をどうするか。
従来は、通夜・葬儀、告別式が主流でしたが、最近では家族葬や直葬(通夜・告別式を行わずに火葬)や家族葬、自由葬も増えてきています。しかし、家族葬や直葬や、事前に周囲に言っておかないと親族間のトラブルになりかねません。
2.お墓をどうするか。
核家族化の影響で、お墓を維持し継承していくことが難しくなりました。最近では、先祖代々の墓にこだわらず、夫婦墓、個人墓、永大供養墓と種類も増えてきました。終活をきっかけに、改装(お墓の引っ越し)や墓じまいをする例も増えてきています。
3.死後に必要な事務手続き
死亡届、火葬許可申請書等の基本手続きや、年金手続き、銀行口座や公共料金、電話に自動車、名義変更が必要な手続きも書き出しておきます。
4.財産の振分け・相続税など
遺産については遺言書で書けますが、形見分け、日記や写真、パソコンで管理していたデータの保管場所を記載し、その処分方法や引き継いでほしい人等を今のうちから周囲の方とお話しておきましょう。